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変形性膝関節症は痩せたら治る?今日からできる体重コントロール

院長 郷真知

記事監修 表参道イーグルクリニック代表医師 日本整形外科学会認定整形外科専門医

院長 郷 真知

変形性膝関節症と診断された方の中には痩せることを勧められた方もいると思います。痩せることと膝にはどのような関係があるのでしょうか。解説します。

変形性膝関節症は痩せることで治るのでしょうか。整形外科位が解説します。

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気で、膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。

変形性膝関節症変形性膝関節症は脚の筋力の低下や加齢などの要因によって、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。
初期では歩き始める時に痛みを感じる、正座すると痛い、階段の上り下りが痛いなどの症状が現れます。症状が進行して、末期になると膝の変形が外から見てもわかるようになり、歩くことができなくなってしまいます。
膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。
詳しくは変形性膝関節症とは?の記事もご参照ください。

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症は膝関節の軟骨のすり減りや筋力の低下など、複雑な要因が考えられます。

変形性膝関節症のリスク要因としては、

などが挙げられます。

詳しく説明した記事もありますので、ご一読ください。

変形性膝関節症は痩せたら治る?

変形性膝関節症に対して減量によって見込まれる効果は大きいといえます。

膝にかかる負担が低減し、減量に伴う運動によって脚の筋力の向上も見込めるからです。減量による効果として症状を改善し、進行を遅らせることが期待できます。

つまり、痩せることは、変形性膝関節症の根本的な原因を解消することに繋がるのです。

一方で、残念ながら変形性膝関節症を痩せることのみで完治することは困難です。また、すり減った膝の軟骨を完全な形で修復するのは困難であるため、他の治療方法であっても完治は難しいといえます。

完治の難しさについては以下の記事でも解説しています。

変形性膝関節症の治療を行う場合、どのような治療方法を実施したとしても、減量や運動は併せて勧められる場合が多いです。変形性膝関節症に何故減量が有効なのか、解説します。

痩せることで膝の負担が軽減

人間は二足歩行であるため、体重が膝に負担をかけます。

通常の歩行時にかかる力は体重の2-3倍、階段をのぼる時で5-7倍とも言われます。

つまり1kg体重が減ることで、膝への負担は歩行時に2-3kgも軽減されます。

このことから増量し膝にかかる負担が増えると、軟骨のすり減りが進行します。逆に痩せることで膝の負担を減らすことは変形性膝関節症の根本的な原因の一つを軽減することに他なりません。

膝にかかる負担を減らすために、サポーターを使用するなど様々な工夫が考えられていますが、体重を減らすことが最も直接的に効果を発揮します。

運動による筋力の向上

変形性膝関節症の原因のひとつに脚の筋力低下があります。そのため症状の進行を防ぐために適度な運動が有効です。

適度な運動で脚の筋力を鍛えることで体重を支える筋力が向上し、膝の骨や軟骨への負担が低減されます。

また運動は痩せるためにできることのひとつとしても重要です。

そのため運動をすることは体重の減少も期待できるので、二つの原因に同時にアプローチできます。

実際に変形性膝関節症で整形外科を受診された方は、ウォーキングなどの運動を勧められた方が多いと思います。運動療法は変形性膝関節症に効果がある治療法として最も信頼されている方法の一つといえます。

痩せるための食事のポイント

今すぐやめるべき、太ってしまう食習慣

食事の量はもちろんですが、食べ方も肥満の原因になることがあります。

これらの特徴がある場合は、注意が必要です。

今日からできる食事習慣

朝ごはんを欠かさないこと、毎日同じ時間に3食食べること、間食を控えることから始めてみましょう。

栄養バランスや献立などについては栄養士の指導を受けることもお勧めします。

変形性膝関節症に限らず、生き生きとした毎日を過ごすためには、健康な食生活は欠かせません。

痩せるための運動方法

低負荷な運動の選択

変形性膝関節症の方の中には、膝の痛みが強く、運動に取り組むのが難しいと感じられている方もいらっしゃると思います。

まずは、ウォーキングから始めてみましょう。

また、ストレッチも効果的です。ストレッチについて解説した記事もありますので、ぜひお試しください。

今日からできるおすすめの運動

変形性膝関節症の方におすすめの運動は以下の通りです。

どれも負荷を少なくできる運動です。低負荷トレーニングのメリットには、膝を悪化させづらいこと、日常に簡単に行えること、継続しやすいことなどがあります。

強い痛みを感じにくい低負荷なトレーニングを持続的に行うことをお勧めします。

運動特徴
ウォーキング膝への負担が少なく、運動不足の解消にも効果的です。
水中運動浮力によって膝への負荷が軽減されるため、痛みを軽減できます。
自転車運動膝への負担が少なく、運動不足の解消にも効果的です。
筋力トレーニング太ももの筋肉を鍛えることで、膝への負荷を軽減できます。
ヨガやストレッチ膝への負荷が少なく、柔軟性を保つために効果的です。

痩せることは有効!でも放置は危険!

変形性膝関節症に運動やダイエットは有効です。しかし、医師の診断や治療をせず、自力で治すことは非常に困難です。膝の組織は栄養を運ぶ血管組織が少ないため、血流が乏しく、自己治癒は非常に難しいと考えられています。

そのため、放置していると症状は進行しつづけます。膝の関節症は介護が必要になる要因としても多くの割合を占めています。

変形性膝関節症かもしれないと思ったら、まずはかかりつけの整形外科を受診しましょう。

再生医療の選択肢

変形性膝関節症の初期段階で保存療法は一般的ですが、進行してしまうと痛みが強くなったり、慢性的になったりします。

近年では、膝の軟骨の再生を促す成分を直接注入する再生医療が注目されています。こちらも合わせて検討してみると良いでしょう。

まとめ

運動習慣を身につけること、体重を適切にコントロールすることが重要です。

体重が重くても、遅すぎるということはありません。今からはじめることが大切です。

適切な体重を調べる方法についての記事もあります。

今日から適性な体重を目指しましょう!

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院長 郷真知

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