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変形性膝関節症の治し方!治療法解説

院長 郷真知

記事監修 表参道イーグルクリニック代表医師 日本整形外科学会認定整形外科専門医

院長 郷 真知

変形性膝関節症の治し方について、概要をわかりやすく解説します。

主な治療方法などを紹介し、正しい治療を行うためのポイントをまとめました。変形性膝関節症を患っている方は必見です。

よくわかる!変形性膝関節症の治し方!

変形性膝関節症とは

加齢による軟骨の劣化や肥満による負荷などの原因で、膝の軟骨がすり減り炎症が起こる病気です。その炎症によって、初期は歩き始めや立ち座りなどの動作が痛みを感じます。

進行すると安静時にも痛むこともあります。ほかに見られる症状として炎症による腫れなどがあります。

変形性膝関節症変形性膝関節症は脚の筋力の低下や加齢などの要因によって、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。
初期では歩き始める時に痛みを感じる、正座すると痛い、階段の上り下りが痛いなどの症状が現れます。症状が進行して、末期になると膝の変形が外から見てもわかるようになり、歩くことができなくなってしまいます。
膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。
詳しくは変形性膝関節症とは?の記事もご参照ください。

変形性膝関節症の治し方は大きく分けて3種類

治療法には大きく分けて、保存療法、再生医療、手術療法があります。

保存療法、再生医療、手術療法などがあります。

それぞれの治し方にメリットやデメリットがあり、適応可能な状態も異なります。

医師の診断にのもとで治療方法を選ぶ必要があります。

変形性膝関節症の治し方1:保存療法

保存療法には運動療法、装具療法、薬物療法などがあります。

これらを総称して保存療法といいます。症状初期から適応する治し方になります。

運動療法

変形性膝関節症が進行する理由には加齢や運動不足に伴う筋力低下があります。また、誤った歩行による膝関節への負荷が変形性膝関節症を助長させます。

これらの症状が出現すると、膝を安定して支えることが出来なくなり、膝の骨への負荷が増します。さらには関節軟骨にもダメージを与えてしまいます。

運動療法は運動や歩行改善をすることで、筋力を向上して膝関節への負荷を軽減し、症状の進行を抑える治療法です。

主にウォーキングやストレッチ、トレーニングなどをお勧めしています。

運動療法の重要性については以下の記事でも解説していますので、ぜひご一読ください。

当院では運動療法・リハビリに特に力を入れております。柔道整復師の国家資格を持ったスタッフが運動メニューを提案・指導します。

ひざの痛みを和らげる運動をコラムやYouTubeなどで解説しています。自宅でも実践できますので、ぜひお試しください。

装具療法

サポーターや足底板などを使い、足のねじれを補正し、膝への負担を軽くする治療です。

X脚の場合、ひざの外側に負荷がかかります。そのため、筋肉の低下も伴ってひざの軟骨に負担がかかります。また、O脚の場合は逆にひざの内側に負担がかかります。

X脚、O脚についての詳しい解説は以下の記事をご参照ください。

これらの脚のねじれをサポーターや足底板で補正することします。それによって症状の進行を防ぐことを目的としています。

薬物療法

薬物療法はヒアルロン酸の注射、内服薬、外用薬などで痛みを抑える方法です。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸は関節内の関節液に多く含まれています。関節の動きを滑らかにしたり、クッションの役割をもつ軟骨に影響を与える成分です。また、変形性膝関節症の方は、多くの場合、ヒアルロン酸が低下しています。

そのため、関節内にヒアルロン酸を注入することで膝の関節の動きを滑らかにします。

通常、1週間に1度注射を行い、5回ほど繰り返す必要があります。また、症状が再発する場合は繰り返し注入する必要があります。

外用薬

外用薬の一つに湿布があります。痛みをなくすための湿布には炎症鎮痛剤が含まれています。湿布を患部に貼ることで皮膚から薬用成分が体内に染み込みます。これによって患部の痛みをやわらげてくれます。

変形性膝関節症の治し方2:再生医療及びそれに準じる治療

近年、注目が高まっている治療法が再生医療です。症状の初期は保存療法を行なっており、期待していた効果が得られなかった方が、再生医療を目的に来院されることが多くなっています。

症状初期から中程度に適合し、比較的、体に負担の少ない治療と考えられています。

再生医療の提供には厚生厚生労働省からの認定が必要です。また、定期報告も義務付けられているため、現在日本では限られた施設でのみ行うことができる治療法です。

ここでは当院で提供している、PRP-FD療法、幹細胞療法について解説します。

PRP-FD療法

PRPとは自分の血液から血小板に含まれる活性の高い成長因子を抽出したもののことを言います。血小板は血管が傷ついたとき、傷ついた場所に集まって血を固める働きが有名です。

その際に血小板から多量の成長因子が放出するという働きも備わっています。

この成長因子は、傷ついた組織の修復を促します。この血小板の放出する成長因子の効果を利用します。これにより組織の修復が早まったり、治りにくい組織の修復が期待されます。
この効果を利用する治療方法がPRP療法です。

そして、PRPを日本の高い技術によってフリーズドライ加工したものがPRP-FD療法になります。

PRP-FD療法は体に負担が少なく、治療時の痛みが少ないメリットがあります。

さらに詳しく解説した記事もございますので、こちらをご参照ください。

幹細胞治療

細胞の中で様々な細胞に変化する多分化能や自分自身のコピーを作り出す自己複製能を持つ細胞のことを幹細胞といいます。

様々な組織の再生が可能な多能性幹細胞が自己複製します。

幹細胞療法では成長因子やサイトカインだけではなく、その大本となりうる幹細胞を実際に投与することで他の再生医療と同様に、損傷した組織を回復し、痛みを改善する効果があると期待されます。

変形性膝関節症に対しては、幹細胞が直接関節内の組織に作用することで炎症を抑えたり、組織の修復を促したりすることで症状の改善が期待されます。

幹細胞治療について詳しく解説した記事もご参照ください。

変形性膝関節症の治し方3:手術療法

人工関節置換術

すり減った軟骨や傷んだ骨、半月板などを切除して金属やプラスチックでできた人工の関節に置き換える手術を人工関節置換術といいます。傷んだ組織を人工物に置き換えることで、痛みの緩和を期待できます。進行の大きい変形性膝関節症にも対応しています。

注意点としては人工関節は激しい衝撃や長期間の摩耗などにより、入れ替えの再手術が必要になる可能性があります。そのため、60歳より若年の方にはお勧めすることは少ないです。

また手術を受けるためには入院と全身麻酔が必要です。また術後のリハビリテーションも欠かせません。

そのため、90歳近い方には体への負担や術後の拘縮など、手術によるデメリットが大きく出てしまうことがあり、適応にならない場合があります。

手術が適応するかどうかも医師の慎重な判断が必要なのです。

医師の適切な診断を受けましょう

変形性膝関節症は放置して自然に治る病気ではありません。

ひざの軟骨は血流が乏しく、自然治癒によってすり減った部分が回復することを期待できないからです。

そのため、膝に痛みを感じたら医師の適切な診断を受け、治療を行うことが重要です。

変形性膝関節症を治さず放置すると介護が必要になることがあります

変形性膝関節症は、介護の要因になりやすい病気としても知られています。

内閣府の調査では65歳以上で介護が必要となった主な原因として、“関節疾患”は認知症、脳卒中、高齢による衰弱、骨折・転倒に続いて5位でした。(内閣府「平成30年版高齢社会白書」より)

症状を放置した場合のリスクについて詳しく記載してありますので、ご一読ください。

変形性膝関節症の治し方のまとめ

変形性ひざ関節症は症状を放置しないことが重要です。

当院でも電話による無料相談を受け付けています。専門のスタッフが疑問やお困りごとに丁寧に回答いたします。

「自分にあった変形性ひざ関節症の治し方は?」「手術は避けたいんだけどどうしたらいいんだろう?」「今の治療法で改善がみられない」など少しでも疑問に思ったら、当院まで、まずはお気軽にお電話ください。

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記事監修医師

院長 郷真知

記事監修 表参道イーグルクリニック代表医師 日本整形外科学会認定整形外科専門医

院長 郷 真知

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診療日時

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診療対象

肘・肩・手首・股関節・膝・足首の関節症など

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