今回は膝の痛みの原因になる足底筋膜炎の原因や症状についてお話したいと思います。

目次
足底筋膜炎とは
足底筋膜炎とは、足の裏のかかとから足指の付け根をつなぐ線維(足底筋膜)が炎症を起こして、痛みが生じる疾患です。
土踏まずに負担がかかることで、足底腱膜が炎症を起こし傷ができます。足底筋膜は、土踏まずを支える大切な役割をしていて、足への衝撃を緩和させるクッションの働きもしています。
足底筋膜に過剰な負荷とストレスが加わることで、クッション機能が低下し、歩行時、ランニング時の地面からの衝撃を逃がせず、膝に多大な負担が加わってしまいます。
足の裏に過剰な負担がかかる動作として、マラソン・ジョギング・ハイキングなどのスポーツや長時間の立ち仕事などが挙げられます。スポーツをしない方でも、中高年によく見られる疾患です。

足底筋膜炎の原因
足底筋膜炎の原因は多様であり、以下の要因が関与することが一般的です。
過度の負荷やストレス
長時間の立ち仕事、走行、ジャンプ、長時間の歩行など、足底に反復的な負荷や過度のストレスがかかる活動は、足底筋膜炎のリスクを高めます。
アーチの異常や足の構造
足のアーチの異常や軽度の扁平足、高アーチなどの足の構造的な要因は、足底筋膜炎の発症に関与する可能性があります。これらの状態によって、足底への負荷が不均衡になり、足底筋膜に過度のストレスがかかることがあります。
筋力の弱さや不均衡
足部の筋力の弱さや不均衡がある場合、足底筋膜に適切なサポートや安定性が欠けることがあります。筋肉のバランスが崩れると、足底の負荷が増え、炎症が引き起こされる可能性があります。
適切でない靴の使用
適切でない靴の使用は、足底筋膜炎のリスクを高める要因となります。硬い靴底、薄いクッション、適切なアーチサポートの欠如などが、足底への過度の圧力や負担を引き起こす可能性があります。
加齢と組織の変化
加齢に伴い、足底筋膜の組織は硬くなり、弾力性が低下することがあります。このような変化により、足底筋膜が炎症を起こしやすくなる可能性があります。
これらの要素が一つまたは複数組み合わさることによって、足底筋膜炎が発症する可能性が高まります。
足底筋膜炎の症状
足底筋膜炎では、足の裏の中央部、踵付近に痛みが発生することが多いです。一般的に多いのは、朝起きて最初の一歩踏み出す時が痛い・急に歩き出す時が痛いとされています。
それ以外では、以下のような症状が見られます。
・歩いていると踵や土踏まずが痛い
・足の裏が突っ張っている感じがする
・足の裏を押すと痛い
・朝が一番痛いが、動き出すと徐々に軽減してくる
・運動した後に痛みが出る
・階段・つま先立ちなどの時が痛い
・夕方になると痛みが増す
上記の症状が複数ある場合は足底筋膜炎の疑いがあります。
最後に
今回は足底筋膜炎の原因、症状についてお話させていただきました。
次回は、足底筋膜炎の「治療方法」、「ストレッチ方法」についてお話します。
また、当院では膝専門のリハビリもご提供しておりますので一度お気軽にご相談ください。