⑫膝の外側が痛くなる原因とは?(1/2)
今回は膝の痛みの原因、腸脛靭帯炎についてお話したいと思います。
腸脛靭帯炎とは
腸脛靭帯はおしりの筋肉から始まり、膝の外側に付いています。
主に長時間の歩行、ランニングなどを行った際に、腸脛靭帯と太ももの骨が擦れてしまい炎症が起こると膝の外側が痛くなってしまう疾患です。腸脛靭帯炎の発症原因は必ずしもランニングに限定されませんが、ランニング動作でよく生じるため、“ランナー膝”とも呼称されます。

腸脛靭帯炎の原因と症状
原因
腸脛靭帯炎の主な原因は、下肢への過度の負荷や反復運動による炎症です。具体的な原因としては以下の要素が関与することがあります。
1.過度の負荷: 下肢への過度の負荷が腸脛靭帯炎を引き起こす一因とされています。特に、ランニングやジャンプスポーツなどの高負荷の活動を頻繁に行う場合、靭帯にかかるストレスが増加し、炎症が生じる可能性があります。
2.反復運動: 反復的な運動や動作も腸脛靭帯炎の原因となることがあります。同じ運動や動作を繰り返すことによって、腸脛靭帯に加わるストレスが増え、炎症が生じることがあります。例えば、長時間のランニングやジャンプの練習、ダンスなどが関連しています。
3.ウォーミングアップ不足: 適切なウォーミングアップを行わない場合、筋肉や靭帯の柔軟性が不足し、負荷が増えてしまいます。ウォーミングアップは筋肉や組織を準備し、血液循環を促進するため、十分な準備を行うことが重要です。
4.筋力のバランスの悪さ: 下肢の筋肉のバランスが崩れている場合、特定の筋群に負荷がかかりすぎることがあります。例えば、脛骨前方の筋肉(腓腹筋)が他の筋肉よりも強く発達している場合、腸脛靭帯に負担がかかりやすくなります。
5.適切な靴や装具の不使用: 適切な靴や装具を使用しない場合、足の安定性や衝撃吸収能力が低下し、腸脛靭帯に負担がかかりやすくなります。例えば、適切なクッション性や足の形に合った靴を選ぶことが重要です。
これらの要素が一つまたは複数組み合わさることによって、腸脛靭帯炎が発症する可能性が高まります。
症状
腸脛靭帯炎の症状は、以下のような症状を示すことがあります。
1.痛み: 腸脛靭帯炎の最も一般的な症状は、膝の外側に痛みが生じることです。痛みはしばしば運動や活動の後に悪化し、安静時には緩和する傾向があります。特に、歩行時や走行時に痛みを感じることがよくあります。
2.圧痛: 腸脛靭帯炎では、腓腹筋の付着部に圧痛(押すと痛みを感じる)が現れることがあります。この部位に指や手で圧力をかけると、痛みを感じる場合があります。
3.疼痛の範囲: 痛みは通常、膝の外側周囲に広がることが多いです。ただし、個人によって痛みの範囲や強さは異なる場合があります。
4.疼痛の程度: 痛みの程度は個人によって異なります。軽度の症例では、痛みがわずかであり、日常生活に大きな制限はありません。しかし、重度の場合では、痛みが強く、歩行や運動が困難になることがあります。
5.炎症の徴候: 腸脛靭帯炎では、炎症が存在することがあります。この場合、腫れや赤み、熱感などの炎症の徴候が見られることがあります。
最後に
今回は腸脛靭帯炎の原因、症状についてお話させていただきました。
次回は、腸脛靭帯炎の「治療方法」、「ストレッチ方法」についてお話します。
また、当院では膝専門のリハビリもご提供しておりますので一度お気軽にご相談ください。

監修 郷 真知 医師
どすこい膝クリニック 代表医師
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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