膝に違和感があるけど、病院に行くのは億劫だと思っていませんか?変形性膝関節症を放っておくとどうなるか解説します。
目次
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。
変形性膝関節症変形性膝関節症は脚の筋力の低下や加齢などの要因によって、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。
初期では歩き始める時に痛みを感じる、正座すると痛い、階段の上り下りが痛いなどの症状が現れます。症状が進行して、末期になると膝の変形が外から見てもわかるようになり、歩くことができなくなってしまいます。
膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。
詳しくは変形性膝関節症とは?の記事もご参照ください。
変形性膝関節症の症状
歩き始める時に痛みを感じる、正座すると痛い、階段の上り下りが痛いなどの症状が現れ、末期になると膝の変形が外から見てもわかるようになり、歩くことができなくなってしまいます。
膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。
外傷などの明らかな要因がないものを一次性変形性膝関節症、先天異常や代謝性疾患、半月板の損傷など、要因が明らかなものを二次性変形性膝関節症と分類します。
高齢者に多く見られる、加齢とともに膝関節の軟骨がすり減ったことによるものは一次性です。
変形性膝関節症について詳しく解説した記事もありますので、ぜひご一読ください。
変形性膝関節症の原因
原因のほとんどは加齢や肥満などによるものと言われています。
長年の歩行により、膝の軟骨が少しずつすり減っていくことで発症します。膝の軟骨がすり減ることで骨への衝撃を吸収できなくなり、痛みを感じるようになります。
また、体重が重いと膝へかかる負担が大きくなるため、軟骨のすり減りが進みやすいと考えられています。
他にもスポーツなどによる半月板の損傷によるものも考えられます。
膝の関節は骨、軟骨、筋肉が絡み合って構成されており、変形性膝関節症には複合的な要因が考えられます。
変形性膝関節症を放っておくとどうなる?
変形性膝関節症が自然に治ることはない
膝の関節は血管や神経など体の組織の修復を促す働きをする器官が乏しく、変形性膝関節症は自然治癒が期待できない病気です。
そのため、放っておくと症状は進行していきます。
また、サプリメントなども市販されていますが、医学的には効果があるという根拠が十分に確認されていません。
グルコサミンやコンドロイチンなど、軟骨の組成に関わる成分をサプリメントとして口から体に取り入れても、成分が膝の軟骨まで届き、組織を修復するとは限らないからです。
サプリメントの効果についての医学的な見解について詳しくは以下の記事をご参照ください。
自力で取り組むことができる治療は適度な運動や体重のコントロールが主となります。
症状が進行し、常に膝が痛い状態になる
初期段階では歩き始めの痛みや階段の上り下り、正座時など、動作に伴う痛みが発生します。症状が進行すると、就寝時に痛みで起きてしまったり、常に痛い状態が続くようになります。そして、外から見ても膝の変形がわかるようになってきます。
このような状態になると、変形性膝関節症の治療に効果的な運動を行うことが痛みによって難しくなり、治療方法の選択肢が限られてきてしまいます。
また、歩くことが困難になるので日常生活に大きな支障をきたします。
介護が必要になる
変形性膝関節症は介護の要因になりやすい病気としても知られています。膝の痛みが強くなることで、歩行が困難になり、介護が必要になるのです。
2018(平成30)年版高齢社会白書(内閣府)の「65歳以上の要介護者等の性別にみた介護が必要となった原因」という調査では、介護が必要になった方のうち、関節疾患が原因であった人が10.2%となっています。
介護を必要とせずに暮らすためにも変形性膝関節症は放置せず、治療することが重要です。
変形性膝関節症は放っておかず、早めに病院へいきましょう
変形性膝関節症の罹患者数は50代以上の二人に一人で、一般的な病気といえます。
初期段階の変形性膝関節症であれば、保存療法や再生医療など様々な治療方法を選択できます。
また、症状の進行を抑制する治療もできます。
重度になると人工関節に置き換える手術をおすすめすることが多くなります。高齢の方には手術は身体的な負担が伴うので、他の治療法を選ぶことができる初期のうちから治療を開始することが重要なのです。
また、変形性膝関節症で特に重要になる運動療法ですが、日常的な運動習慣は膝の痛みが少ないうちに定着させることが重要になってきます。
症状が進行し、常に膝が痛い状態になると、運動に取り組むことも難しくなってしまうからです。運動に取り組めない状態になると、体重の増加や筋力の低下が進み、より症状が進行してしまいます。
変形性膝関節症は早めに整形外科を受診し、治療を開始することが重要です。
介護のいらない生き生きとした暮らしを続けるためにも、まずは医師に相談しましょう。