変形性膝関節症、してはいけない運動
膝痛の原因として多く、日本国内で3000万人の有病者がいると言われている変形性膝関節症。
診断された後に医師に「運動をした方がいい」と言われることが多いと思いますが、実際には「膝が痛いのにどんな運動をしたらいいのかわからない!」と思われる方が多いと思います。
知らず知らずのうちに、変形性膝関節症の人がしてはいけない運動をしてしまっているかもしれません。
今回はそんな変形性膝関節症と診断された人がしてはいけない運動・推奨される運動について説明していきます。

変形性膝関節症になっても運動は不可欠
変形性膝関節症の原因に肥満と筋力の低下があります。
体重は膝への負担に直結します。歩いている時は体重の2〜4倍、階段の上り下りでは体重の6〜7倍の負荷がかかるといわれています。そのため体重がわずか1kg増えただけでも、膝にはその数倍の負荷がかかることになります。たった体重3kg程度でも増加した場合は膝への負担が21kg分程度増加することになり、一方で減量したならその分だけ膝への負担を減らせることになります。そのため肥満は変形性膝関節症の原因の一つと言え、同時に体重を減らすことは膝痛への治療の一つと言えるのです。
体重が重くて膝が痛い人は運動療法だけで体重を減らすことは困難なので、まずは食事を見直し減量をすることが第一の選択となります。
また筋力は、二足歩行での生活を可能にするために膝関節を安定化させる役割があります。特に大腿四頭筋や内転筋などが膝関節には重要です。しかし、高齢者の場合はこれらの筋力の低下から膝が不安定になるため、膝関節の骨・軟骨への負担が増加してしまうのです。
これらことから運動によって体重を落としたり、筋力を保つことは変形性膝関節症の治療として欠かせません。
もちろんひざが痛い時は一時的な安静は大事です。
しかし筋力の低下と膝の痛みには注意すべき「負のスパイラル(悪循環)」が存在します。
変形性膝関節症の人が陥ってしまう典型的な負のスパイラル
①変形性膝関節症の症状が進み、関節を動かすたびに痛みが走る
⇨②痛みがあるため患者さんは極力膝を使わないように行動するようになる
⇨③動かないことにより運動量自体が減り、膝のまわりや脚の筋力が低下する、体重が増える
⇨膝の不安定の進行から、再度①へ
このように痛みに対する安静によりさらに膝関節が不安定さが増し、関節軟骨がすり減る悪循環が起こってしまうのです。この負のスパイラルを断ち切るには、可能な範囲内で膝まわりの筋肉を鍛えることが欠かせません。
では実際はどのような運動が推奨されず、どのような運動が推奨されるのでしょうか?
変形性膝関節症の人が、してはいけない運動
変形性膝関節症の場合、以下のような運動はしてはいけないと考えられます。
長時間の立ち仕事や歩行
膝への負担が大きく、痛みを悪化させる可能性があります。
高負荷のウエイトトレーニング
膝への負荷が大きくなり、軟骨や関節面の磨耗を進める可能性があります。
突然の激しい運動
急激な負荷や衝撃を膝にかけることがあるため、急激な運動やスポーツは避けることが望ましいです。
長時間のジャンプやスクワット
膝への負荷が大きくなるため、関節の痛みを悪化させる可能性があります。
距離の長いランニング
膝への負荷が大きく、痛みを悪化させる可能性があるため、適度な運動に留めることが望ましいです。
変形性膝関節症の人におすすめの運動
代わりに、変形性膝関節症の方に、以下のような運動をお勧めします。
ウォーキング
膝への負担が少なく、運動不足の解消にも効果的です。
水中運動
浮力によって膝への負荷が軽減されるため、痛みを軽減できます。
自転車運動
膝への負担が少なく、運動不足の解消にも効果的です。
筋力トレーニング
太ももの筋肉を鍛えることで、膝への負荷を軽減できます。
ヨガやストレッチ
膝への負荷が少なく、柔軟性を保つために効果的です。
変形性膝関節症の進行を防ぐために運動は大切です
膝は生活を送る上で欠かせない関節ですから、ハツラツとした毎日を送るには、日頃からのひざケアが大切です。適切な運動と肥満解消、そして前触れを感じたら早めに治療することが変形性膝関節症の進行リスクを遠ざけるカギとなるでしょう。
変形性膝関節症、放置せず治療しましょう
変形性膝関節症は自然治癒を期待できない病気です。また、放置し続けることで歩行が困難になり、介護が必要になることもあります。
治療方法も解説しておりますので、ご一読ください。
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監修 郷 真知 医師
どすこい膝クリニック 代表医師
日本整形外科学会認定整形外科専門医
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