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変形性膝関節症のリハビリテーションについて解説 【医師監修】

院長 郷真知

記事監修 どすこい膝クリニック代表医師 日本整形外科学会認定整形外科専門医

院長 郷 真知

膝の痛みにお悩みの方へ向けて、変形性膝関節症のリハビリテーション(以下、リハビリ)について解説します。

変形性膝関節症のリハビリについて整形外科医が徹底解説します。

変形性膝関節症には何故リハビリが重要なのか

リハビリで膝への負担を減らすことができる

変形性膝関節症の原因の一つに加齢による筋力の低下が挙げられます。
膝には全身の体重がかかるため、体重を支えるための筋力が必要です。しかし、年齢とともに筋力は衰えていくため、徐々に体重を支えることが難しくなり、体重によって軟骨がすり減っていきます。

体重を支えるために必要な筋力の低下を抑えるために、日々の運動は必須です。
整形外科で運動療法を勧められるのはこのためです。根本的な原因である筋力の低下を抑えることで症状の進行を防ぐことができます。

他にも、X脚やO脚などの変形、長年の歩き方の癖などで膝の一部分に大きな力がかかってしまうことがあります。
歩き方の改善を行うことで、体重が膝に均一にかかるようになり、軟骨の部分的なすり減りを抑えることができます。

当院のリハビリでは、ねじれの改善や軟部組織の硬さを取ったり、日常生活の歩行や姿勢を改善していただくための運動指導を行っております。

これによって膝への負担が減り、疼痛の改善や悪化の防止になります。

リハビリの効果を引き出すポイント

リハビリの効果を引き出すポイントとしては患者様自身でも今の状態を理解して間違いを正すことと、それを継続することが挙げられます。

状態を理解して間違いを正し効率よくリハビリを実施するために、専門家の指導を受けることをお勧めします。せっかく膝の痛みを堪えてウォーキングを行っても、正しい歩き方をしなければ効果が半減してしまいます。
長年の歩き方の癖は自分では気づきにくいものです。歩き方の癖を分析し、適切な指導を受け実践することで効率よく効果をあげることができるのです。

そして運動を習慣化することが必要です。
使わない筋肉は日々、筋力が衰えていき、せっかく正した体の使い方・捻れは戻っていってしまいます。一時的に運動するのではなく、毎日少しずつ習慣的に運動する必要があります。

また、痛みが強く運動が億劫になってしまう方も多く来院されます。そのような方のために、当院では痛みを和らげる物理療法も行っています。痛みを抑えることでリハビリに取り組みやすくなります。

変形性膝関節症のリハビリのプラン

現状を知ることから

まずはじめに、なぜ膝が痛くなってしまったのか、根本的な原因を知ることが重要です。
筋力低下や歩き方の癖、体重など、変形性膝関節症の原因には複合的な要素があります。
そのため、当院のリハビリでは症状の診察だけではなく、日常の習慣をお聞きし、歩き方、姿勢、筋肉や膝の軟部組織の硬さなどを分析することで、膝が痛くなった原因を探ることから始まります。

運動習慣がなかったり、体重が重いからと言って悲観する必要は決してありません。
今日から改善していけば良いのです。

目標を持って取り組むことが大切

リハビリのプランを立てるために、当院では患者様の目標をお聞きすることを大切にしています。

「孫と一緒に遊びたい」、「階段をスムーズに上り下りできるようになりたい」、「ゴルフがしたい」、「痛みを感じずガーデニングがしたい」など、膝を治療したい理由は人それぞれあります。

目標を達成するために必要なリハビリプランを一人ひとりに合わせて設計します。また、目標を持つことでリハビリの継続もしやすくなります。

専門家の指導を受けましょう

運動が重要だからといって、負荷の大きい運動や間違った運動をしてしまうと怪我や症状悪化の原因になります。
専門家は適切な範囲を判断しながら、無理のない範囲で効果のある運動を指導します。

効率よく効果を発揮するためにも専門家の指導を受けるとことをお勧めします。

変形性膝関節症のリハビリの内容

リハビリでは具体的にどのようなことをするのでしょうか。今回は、当院で提供しているリハビリの内容を紹介します。

歩行改善

歩き方の癖によって、膝の一部分に強い負担が集中している場合が多くみられます。そのため、歩き方を改善することで根本原因を解消できる場合があります。

歩き方を観察し、正しい歩き方にするための方法をお伝えします。

手技療法:マイオチューニングアプローチ

運動療法に取り組むに当たって、膝の痛みが強い方に有効な施術がマイオチューニングアプローチです。神経の働きを利用して痛みや筋肉の緊張を緩和することで、運動療法に取り組みやすくなります。

即効性が期待でき、痛みが伴いにくく患者様の負担も少ないので、ぜひ取り入れて欲しいと考えています。

マイオチューニングアプローチについて詳しく知る

マイオチューニングアプローチ「お腹が痛い時、無意識でお腹をさする」、「腕や足などを強打した際、とっさに擦る」といった疼痛緩和動作を応用し、神経の働きを利用した手技を使う療法です。痛みに対して即効性が期待できます。

膝の裏を押さえる人

物理療法

電気を使った物理療法を行います。治療器を使うことでマッサージだけでは届かない深層の筋肉を電気で刺激することができます。筋肉の緊張や痛みの改善が期待できます。

運動療法:ストレッチやトレーニング

痛みが少なくなったら、ストレッチやトレーニングをご案内します。膝の治療では運動習慣が重要です。当院でご案内しているリハビリのトレーニングの一部をYouTubeでも公開しています。

代表的な一つとしてパテラセッティングを紹介した記事がございますので、ご参照ください。

変形性膝関節症はリハビリで完治するのか 

完治した状態とは、一般的には治療を終えて、病気の症状が消失した状態のことを指します。

しかし、変形性膝関節症は現時点の医療技術では膝の軟骨を完全に元通りにすることは非常に難しく変形がなくなることはありません。そのため再発するリスクもあります。

これは変形性膝関節症に限らず、多くの他の病気にも同じことが言えます。

変形性膝関節症はリハビリを行うことで再発リスクの低減を期待できる

変形性膝関節症の治療を行うことで、炎症を抑えて痛みを抑え、症状の進行を遅らせることが期待できます。

また、リハビリテーションを行うことで、痛みが再発しにくいように原因を解決することも可能です。

変形性膝関節症の主な治療方法

変形性膝関節症の治療方法は大きく分けて、保存療法、再生医療、手術療法に分けられます。
症状の進行度によって適応する治療が異なります。

変形性膝関節症のリハビリの始め方と進め方

リハビリの重要性や内容がわかったところで、リハビリの始め方や具体的な進め方を解説します。

医師との相談と指導の重要性

リハビリを始めるにあたり、膝の状態を確認するためにMRIの撮影や医師の診断が必要です。

また、リハビリを始める前の状況は一人ひとり異なるので、生活習慣や普段の歩き方の癖などを確認し、原因を特定していきます。

当院では初診で来院された際にリハビリのご案内もいたします。

変形性膝関節症のリハビリのスケジュールと進行方法

当院のリハビリでは1ヶ月に3回ほどの来院をお勧めしています

ご提案したトレーニングやストレッチの効果の確認だけでなく、痛みを和らげるマイオチューニングアプローチ、電気治療器を使用した物理療法などを組み合わせて、痛みを緩和する施術を実施します。

また、痛みの強度を確認するVASを使って、痛みがどの程度改善したか、トレーニングの効果が出ているかを都度確認して、プランを修正していきます。

お聞きした目標を達成するために一人ひとりにあった必要な期間やトレーニング内容を提案しています。

変形性膝関節症のリハビリの成果を持続させるために

リハビリを行う上で最も難しいことは継続して運動することです。当院では、リハビリを継続しやすくする工夫を凝らしています。

リハビリの目標を設定する

楽しい目標を持ってリハビリに取り組むことで、リハビリを継続しやすくなります。

孫と一緒に遊びたい、膝の痛みを気にせずガーデニングをしたい、ゴルフコースを歩いてまわりたい、階段をスムーズに登り降りしたい、など達成したい目標を考えましょう。

また、実際のリハビリ内容や強度も目標によって変動します。実感できる目標を立てることで継続しやすく、結果的に効果も出やすくなると言えるでしょう。

日常生活の習慣に紐づいたメニューを考案

テレビを見る、新聞を読む、など日常生活で決まった時間に習慣的に実施する活動が誰しもあると思います。リハビリをそれらの習慣と同時にできるように工夫することで、取り組む際の難易度を下げることをおすすめしています。

例えば、テレビを見ながら寝ながらできる簡単なストレッチを行う、など、当院のスタッフと一緒に、簡単な習慣を考えましょう。

また、当院では運動量を計測するバンド型端末を使用して、運動を記録することをお勧めしています。

リハビリ後も定期的なフォロー

リハビリが一度終了しても、定期的に経過観察のご連絡を差し上げています。治療後の状況や、気になった点など、遠慮なくお申し付けください。

当院は健康に歩み続けること、やりたいことができるようになることが治療のゴールであると考えています。

まとめ

変形性膝関節症のリハビリの重要性、具体的な内容、継続するための工夫について解説しました。当院ではリハビリについても無料の電話相談を受け付けています。

わからないことがあれば一度お電話ください。

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記事監修医師

院長 郷真知

記事監修 どすこい膝クリニック代表医師 日本整形外科学会認定整形外科専門医

院長 郷 真知

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