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膝が痛くて歩けない50代以上の方向け!応急的な対処法

歩けないほどの膝の痛みにお悩みの方に向けて、応急的な対処法と、50代以上の方に疑われる病気、受診の目安について解説します。

膝が痛くて歩けない50代以上の方のための、応急的な対処法。

歩けないほどの膝の痛みがある場合の対処法

急性の痛みは冷やす

急に痛みを感じた場合や、歩きすぎた、ひねった、衝撃が加わったなどの場合は、腫れや炎症が生じていることが考えられるのでまずは冷やしましょう。

冷やすことで、腫れや炎症の拡大を防ぎ、痛みを和らげることが期待できます。

膝を冷やす際は、冷水やアイスパック、氷嚢などを使って15分ほどを目安にしましょう。

直接、氷が肌に触れると低温やけどの恐れがあるため、タオルなどにくるんで患部に当てるようにしましょう。

慢性的な痛みの場合は温める

慢性的な痛みの場合は温めましょう。慢性的な痛みの場合、筋肉の緊張や膝関節の硬さを感じる場合が多いようです。

このような場合は血行を改善し、筋緊張をほぐすことで柔軟性が増し、痛みが和らぐことがあります。

温める際は、タオルやホットパック、湯たんぽなどを利用し、火傷に気をつけて15分程を目安にしましょう。

長時間温めすぎることで、炎症が悪化するなどの危険もあります。温めても変化がない場合、炎症による痛みの可能性もあるため、冷やすことも検討しましょう。

マッサージで血行を改善

血行を改善することで筋肉の柔軟性が増し、痛みを和らげることができます。

膝の痛みに有効なもも裏のマッサージをご紹介します。

マッサージを行う際は痛みは我慢せず、心地よい刺激の強さの範囲で行いましょう。

もも裏の筋肉(ハムストリング)マッサージ

1.エクササイズローラーか食品用ラップの芯などの円筒状のもの、もしくはテニスボールなどを用意します。

2.仰向けになってエクササイズローラーをもも裏に当ててください。

3.腰を少し浮かせ体重をかけながら、痛くない程度にコロコロとローラーを動かしてください。テニスボールの方はもも裏に転がしながら当てましょう。

4.マッサージは左右交互に1日30秒間行ってみて下さい。

膝サポーターを使用して負担を和らげる

膝のサポーターを使用することで膝を支えて、負荷を軽減し、痛みが低減することがあります。

冷えを防止することもできるので、膝が痛い時はぜひ使用を検討してみてください。

間違った使い方をしてしまうと、足を圧迫しすぎて血行が悪くなったり、長時間使用しすぎることで筋力の低下を招き、膝の痛みを悪化させてしまうことがあります。

サポーターを使用する際は、一度かかりつけの整形外科などで使い方の説明を受けることをお勧めします。

膝のサポーターの選び方はこちらの記事をご覧ください。

膝が痛くて歩けない場合、疑われる病気

50代以上の方で膝が痛くて歩けない場合、疑われる病気は以下のようなものになります。

変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。

変形性膝関節症変形性膝関節症は脚の筋力の低下や加齢などの要因によって、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。
初期では歩き始める時に痛みを感じる、正座すると痛い、階段の上り下りが痛いなどの症状が現れます。症状が進行して、末期になると膝の変形が外から見てもわかるようになり、歩くことができなくなってしまいます。
膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。
詳しくは変形性膝関節症とは?の記事もご参照ください。

国内の罹患者数は自覚症状がある方で800万人、全体では3000万人とも言われており、50代以上では多くみられる傾向にあります。

変形性膝関節症は介護が必要となる疾患としても知られており、早めに治療を開始することをお勧めします。

半月板損傷

半月板損傷とは、膝の安定を保つ働きをしている軟骨組織、半月板が何らかの要因で損傷する病気です。

外的に強い衝撃が加わったり、加齢によって脆くなった軟骨が何かの拍子に傷ついてしまうことが直接の原因になります。

半月板が損傷した場合、膝に引っ掛かり感を感じたり、突然動かなくなる「ロッキング」という症状が現れる場合があります。

半月板を縫合したり、切除したりする手術が必要になります。

半月板損傷は前述の変形性膝関節症のリスクを上昇させることが知られています。

関節リウマチ

関節リウマチは免疫の影響で関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されることで関節の機能が損なわれ、関節が変形してしまう病気です。

激しい痛みを伴い、動かさなくても痛みが生じる点が他の膝に見られる疾患とは異なる特徴です。

関節リウマチは全身病であり微熱やだるさなどの症状を伴うことがあります。

リウマチ科を受診する必要があります。

ベーカー嚢腫

ベーカー嚢腫は膝の裏にある関節液を包んでいる滑液包が膨らんだ状態を指します。

膝の裏には複数の滑液包が存在し、過剰な摩擦や圧力がかかることで炎症を生じます。

半月板損傷、変形性膝関節症、関節リウマチの影響で関節液の分泌量が増えることで滑液包に余剰な関節液が溜まってしまうのです。

ベーカー嚢腫では半月板損傷、変形性膝関節症、関節リウマチなどを併発している場合があり、注意が必要です。症状としては、膝裏の腫れ、違和感、不快感などがあります。痛みの症状は袋が破れない限り出にくい特徴があります。

痛風

乱れた食生活などの要因によって血液中の尿酸値が高まると、関節内に尿酸炎結晶ができることがあります。尿酸炎結晶を白血球が分解する際に、急性関節炎が発症することがあります。

痛風では、足の指の付け根が痛くなるだけでなく、膝が痛くなるケースもあります。

痛風の場合は、中長期的に尿酸値をコントロールする必要があります。服薬とともに食生活の指導を受けることをお勧めします。

整形外科の受診をおすすめする理由

重篤な病気の否定が必要

膝の痛みを発する病気の中には、様子見で治るものもありますが放置しておくと危険なものも含まれます。

医師の診断を受けることで、痛みの原因を知り、適切に対処することができます。

早めに治療を開始することで悪化する前に対処でき、入院不要の治療方法を選ぶことができるケースもあります。

鎮痛剤の処方

日常的な動作に膝の働きは不可欠であるため、膝の痛みは大変辛いものです。

受診することで、痛みを抑える期待のできる薬を処方してもらうことができます。鎮痛剤を使用することで痛みを和らげることが可能です。

合併症の予防や早期治療の重要性

半月板の損傷の場合、変形性膝関節症を発症するリスクが高まることが知られています。

他の合併症を予防するためにも、受診することをお勧めします。

まとめ

膝の痛みは放置すると危険な要因のものもあり、診断は医師でないとできないため、整形外科等を受診することをお勧めします。

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