今回は膝関節の痛みの原因の1つのタナ障害(滑膜ひだ障害)についてお話したいと思います。
目次
タナ・滑膜ひだとは
ひざには、胎児のときに一時的につくられた関節腔の隔壁の遺残と考えられている「滑膜ひだ」という膜が複数存在します。その膜のうち、膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿)と大腿骨の内側の間にある膜(内側滑膜ひだ)が関節鏡で見ると棚状に見えることから、「タナ」と呼ばれています。
滑膜ひだは成長の過程でなくなっていくものですが、半数ほどの人はこの「タナ」を持ったまま生まれてきます。そのこと自体は問題ではありませんが、この「タナ」が炎症を起こすとタナ障害となって、ひざの内側に痛みが生じます。
パキッと音がする原因
原因はオーバーユース、使いすぎである場合が多いです。スポーツなどでひざの曲げ伸ばしを過剰に行うと、タナが骨とこすれたり関節に挟まったりすることがあり、それによって炎症が起こります。
「タナ」の形状は細いものや厚みのあるものなど様々ですが、特に厚みがあり太い(幅が広い)タナの場合、炎症が見られやすい傾向があります。
タナ障害の症状
タナ障害の場合、次のような症状が現れやすいでしょう。
膝の内側に引っ掛かり感がある
膝を曲げる時に、パキッ、コリッなどの音が鳴る
膝を曲げると内側やお皿の下が痛い
最後に
今回はタナ障害(滑膜ひだ障害)の原因、症状についてお話させていただきました。
次回は、タナ障害(滑膜ひだ障害)の「治療方法」、「トレーニング方法」についてお話します。
また、当院では膝専門のリハビリもご提供しておりますので一度お気軽にご相談ください。