今回は変形性膝関節症や足首の痛みの原因の1つ、回内足についてお話したいと思います。
目次
回内足とは
回内足とは、歩行中に足が地面に着くときに起き、踵が外側から母趾のつけ根(内側)に向かって転がるような足の運動を言います。
足の裏の内側に体重がかかることで土踏まずが地面からの衝撃を吸収し体を守ってくれます。
しかし、過度に足が内側に入りすぎると体の軸がぶれ、特に膝や股関節周囲に多大な影響を及ぼし「変形性膝関節症」の原因になってしまいます。
このことから、足首は特に膝関節、股関節と密接な関係にあり、歩行時の際にとても重要な役割がありますので覚えておいてください。
回内足の原因
回内足の主な原因は、以下のような要素が関与していると考えられています。
オーバーユース(使いすぎ)
長時間のランニング、立ち仕事など土踏まずへのダメージが原因で起こりえます。
筋肉の萎縮
土踏まずを支えている筋肉が硬くなってしまうと、足の裏への衝撃が吸収できず回内足になってしまう原因となります。
脚の異常
足のアーチの変形や扁平足、変形性膝関節症など、足の異常が回内足の発症に関与する場合があります。
運動前の適切なウォーミングアップやストレッチ不足
運動前の適切なウォーミングアップやストレッチ不足は、足首を痛める可能性があります。
回内足による症状
回内足の症状は、次のようなものがあります。
1.靴のかかとの部分(ヒールカップ)が内側に型崩れしている
2.歩行中、膝が内側に折れる
3.足を揃えて真直ぐ立った時に膝が内側を向いている
上記のような症状があると回内足の可能性がありますのでご注意ください。
回内足の治療方法
回内足は保存療法が一般的になります。
まず、インソールやストレッチ、テーピングなどを行い足の裏のアーチへの負担を減らします。
次に足の裏やふくらはぎの筋肉の筋力トレーニングを行い足への負担を軽減させます。
また、関節の調整など専門的な知識を持った方に治療して貰うことをお勧めします。
足の痛みが保存療法で引かない方には「再生医療」の選択支もあります。
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回内足を改善するためのストレッチ方法
ふくらはぎのストレッチ
1.足を前後に大きく広げて立ちます。
2.次に前側の膝を前方に曲げながら体重を移動させていきます。
3.後ろ足のかかとを浮かせないように、体重を下に降ろしていきましょう。
ふくらはぎストレッチのポイント
この時、後ろ足の膝を曲げず、踵を地面から離さないようにします。
足のつま先が外を向いたり、骨盤が外に広がってしまわないように注意しながら行うことが大切です。
4.1回10秒間キープを左右交互に3セット行ってみて下さい。
足の裏のトレーニング
1.椅子に座り、足の裏にタオルを敷きます
2.このタオルを引きよせるように足の趾を曲げます
足の裏ストレッチのポイント
足の裏にアーチを作るように意識しましょう
3.20秒間行い、左右交互に3セットずつい行ってみて下さい。
最後に
今回は回内足の原因、症状についてお話させていただきました。
筋肉が硬くなってしまった状態では怪我のリスクが上がってしまいますので、日々ストレッチを行いましょう。
また、当院では膝専門のリハビリもご提供しておりますので一度お気軽にご相談ください。