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ひざの「ミシミシ」音にご注意!変形性膝関節症かも?

お悩み/症状

2024/02/02

院長 郷真知

記事監修 表参道イーグルクリニック代表医師 日本整形外科学会認定整形外科専門医

院長 郷 真知

ひざのトラブルの発見方法として、注意したい項目の一つが「ひざの音」。生理的に鳴る音もありますが、変形性膝関節症の始まりを知らせるサインかもしれません。

ひざの音の原因について詳しく説明します。

変形性膝関節症のひざ痛に悩む患者数は、国内では約1,000万人と推定されています[1]

変形性膝関節症の前触れであるひざの音や違和感について、今回はみていきましょう。

膝の音にご用心。変形性膝関節症かもしれません。医師が解説します。

ひざの音と変形性膝関節症には関係性があるの?

変形性膝関節症変形性膝関節症は脚の筋力の低下や加齢などの要因によって、膝の軟骨がすり減ることで炎症がおき、膝に痛みを感じる病気です。
初期では歩き始める時に痛みを感じる、正座すると痛い、階段の上り下りが痛いなどの症状が現れます。症状が進行して、末期になると膝の変形が外から見てもわかるようになり、歩くことができなくなってしまいます。
膝の痛みを引き起こす代表的な疾患です。
詳しくは変形性膝関節症とは?の記事もご参照ください。

ひざの音や違和感、40代以上は特に注意!

 変形性膝関節症は痛みが出る前の段階でひざを動かした時に、音がする・違和感やこわばりがあるなど、前触れの症状がみられます。ある食品メーカーの調査によると、40代男性の約90%、女性の約77%がひざの音や違和感を覚えると回答しています[2]

ひざの音の頻度と変形性膝関節症の確率に関する調査研究

 また“ひざ関節の音の頻度が高い”ほど“変形性膝関節症の確率が高い”ことを示している、米国の調査研究があります。

 この研究では、変形性膝関節症の症状のない男女3,495名を対象に、「ひざを動かした時にきしみを感じたり、音が鳴ったりすることがあるか?」という質問に答えてもらい、その上でレントゲンで判定をしました。すると質問に対して「全くない」と回答したグループに比べて、「まれにある」と回答したグループは1.5倍、「いつもある」と回答したグループは3倍変形性膝関節症になる危険度が高いという結果となりました[3]

 変形性膝関節症は放置すると、痛みも変形も強くなり、歩行が困難になってしまうことが少なくありません。すり減った軟骨を元通りに治すことはできないので、痛みを覚えたときにできる限り早く対応することが重要なのです。

ひざの音は放っておいて大丈夫?

 膝の音の中にも生理的な音と、異常を知らせる音があります

「ポキポキ」「パキッ」という音

ひざの「ポキポキ」「パキッ」というのは「関節内で気泡が弾けている音」と言われており、生理的な音なのでそれほど心配ありません。

「ミシミシ」「ギシギシ」という音

「ミシミシ」「ギシギシ」などの軋むような音の場合は、軟骨がすり減ったときにひざ関節の骨と骨がこすれる音に似ているため、ひざ関節がダメージを追っている可能性が考えられる音です

変形性膝関節症として関節内での変形が始まっているかもしれません。

変形性膝関節症は自然治癒が見込みづらい病気として知られており、適切な治療を受けることが必要です。まずはかかりつけの整形外科を受診しましょう。

「ゴリゴリ」「ガリガリ」という音

 「ミシミシ」「ギシギシ」といった音に加え、痛みや違和感がしばらく続いているという場合、もしくは「ゴリゴリ」「ガリッ」などさらに進行した音が聞こえる場合は、膝の変形が進んでいる可能性が高く、早めに病院を受診することをおすすめします。

膝の「ミシミシ」する音を放置すると気付かないうちに症状が悪化することがあります

 ひざの音が現れる時期に関しては、初期の段階だけではなく、進行期にも現れます。初期は軟骨の水分が減り、ひざ軟骨が摩耗することで音が鳴ります。中期になると、軟骨がなくなり関節液が増え、摩擦音を感じにくくなることがあります。しかしここで安心は禁物で、やがて進行期に入ると、軟骨の下の骨が擦り減り、再度、骨同士がぶつかりあって音が生じるようになります。

ひざの音だけではなく違和感にも注目

 またひざの音は、ひざの曲げ伸ばしで「ポキポキ」や「ジャリジャリ」と耳で聞こえるものだけではありません。手のひらをひざに当てて感じてみてください。その際に、骨と骨が当たる違和感などを感じる場合は関節面に異常がある可能性があります。よって、音が一時収まっても、変形性膝関節症は進行している可能性があります。

受診の目安

 ひざの音や違和感があったら、なるべく早めに整形外科にかかりましょう

そうした前兆を放置しておくと、動くたびにひざが痛む、曲げ伸ばしがしにくいなど生活に悪影響を及ぼす可能性があります。さらには、歩行困難になって寝たきりになる危険性も否定できません。

MRI撮影で原因を究明できるかもしれません

膝は骨や軟骨、筋肉や腱などが複雑に絡み合うことで構成されているため、膝の音だけでは原因が正確に特定できない場合があります。

MRIの撮影をすると膝の状態を精細に確認できるため、一度撮影を検討してみることもおすすめできます。

膝の痛みの原因を究明しましょう。MRI撮影予約はこちらから。

当院では無料の電話相談も承っております。まずは相談してみませんか。


1 .介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会「介護予防の推進に向けた運動器疾患対策について 報告書 平成20年7月」 2. ゼライス株式会社「ひざの痛み・音に関する調査」2018年11月 3. Arthritis Care &Research;2018 Jan;70(1):53
Lo GH1, Strayhorn MT1, Driban JB2, Price LL2, Eaton CB3, Mcalindon TE2「Subjective Crepitus as a Risk Factor for Incident Symptomatic Knee Osteoarthritis: Data From the Osteoarthritis Initiative.」

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