痛みをなくすための湿布には炎症鎮痛剤が含まれています。湿布を患部に貼ることで皮膚から薬用成分が体内に染み込み、患部の痛みをやわらげてくれます。
今回は湿布について解説します。
目次
冷湿布・温湿布は何が違うのか?
実は温かい湿布と冷たい湿布は、感じ方が違うだけで、多くの場合、鎮痛効果のある成分は同じものを使用しています。
冷湿布の冷感を感じる成分は、「メントール」、「サリチル酸メチル」、「ハッカ油」などが入っています。
一方、温湿布の温感を感じる成分には唐辛子で有名な「カプサイシン」が入っています。
これらは患部を深部まで冷やしたり温める効果はあまりありません。
そのため、冷やす目的であれば、アイシング法、温めるのが目的ならお風呂に入ることなどが効果的です。
冷たさ、温かさがなくなっても効果はある。湿布の使い方。
湿布を貼ってしばらくすると、温感・冷感は時間と共に弱まっていきます。
こうなると効果がないのではと、はがしてしまう方もいらっしゃいますが、それは間違いです。
温感・冷感が無くなっても消炎鎮痛効果は残っていることが多く、外箱などに書かれた効果を保つ時間を参考にはがしましょう。一般的には湿布の鎮痛効果は2〜3時間でピークになります。
湿布でかぶれてしまう方には
湿布を頻繁に使っている方の中には赤く発疹が出たり、かゆみやかぶれたりすることがあります。
これは薬成分による刺激に対するアレルギーと、皮膚の状態の2つの影響が考えられます。
アレルギーに関しては湿布に含まれる何らかの成分に対して皮膚が反応することで起こります。湿布に含まれる成分は鎮痛効果がある以外にも多種多様あり、明確に何に反応しているか特定するのはとても難しいです。
似たような名前でも違うメーカーの湿布を問題なく使えることもありますが、一度アレルギー反応が出た湿布は記録して覚えておくと良いでしょう。
また、皮膚の状態に関しては湿布の粘着面が肌の角質を剥がしてしまったり、自分の汗や汚れでかぶれてしまうからです。
はがすときには患部をやさしくぬるま湯で洗ってから剥がし、張る際は時間間隔を開けたり、蒸れやすい場所は注意して貼るなどを心がけましょう。
かぶれやすい人は3〜4時間したら剥がし、最大でも6時間以上は貼りっぱなしにしないようにしましょう。
また、塗るタイプの湿布薬の使用も検討してみてください。