変形性膝関節症の治療法として近年注目されている「PRP-FD療法」。PRP-FD療法は再生医療に準じる治療法のひとつです。本記事では具体的にどのような治療法なのか解説いたします。
目次
PRP-FD療法は”自己治癒力”をサポートする治療法です
PRPとは自分の血液から血小板に含まれる活性の高い成長因子を抽出したもののことを言います。血小板は血管が傷ついたとき、傷ついた場所に集まって血を固めるが知られています。血を固める際に血小板から多量の成長因子が放出するという働きも備わっています。
この成長因子は、傷ついた組織の修復を促します。この血小板の放出する成長因子の効果を利用することにより組織の修復が早まったり、治りにくい組織の修復が期待されます。
この効果を利用する治療方法がPRP療法です。
PRP療法は欧州スポーツ外傷・膝外科・関節鏡学会議(ESSKA)の整形バイオロジクス コンセンサスでも推奨グレードA (科学的に高く推奨される)とされております。
PRP-FD療法は日本が生み出した技術です
FDとはFreeze Dry(フリーズドライ)の意味で、PRP-FDとはPRPを日本の技術によって凍結乾燥したものです。国内の厳格な管理がなされた施設と連携し、血液を加工します。
PRP-FD療法の3つのポイント
PRP-FD療法は体への負担が少ない
ご自身の血液を利用した治療のためアレルギー反応が生じる可能性を下げることができ、体に負担が少ない治療と言えます。
PRP-FD療法は痛みが生じにくい
フリーズドライ加工によりPRPが無細胞化されています。そのため、PRP療法よりも投与後に痛みが生じにくいと言われています。
※注射後は効果のため一時的に腫れることがあります。
PRP-FD療法はご自宅でも処方可能
日本の技術により、常温保存が可能となりました。そのため、運搬が容易になり、ご家庭でも処方することができます。
また注射日を自由に選択することができます。
当院はPRP-FD療法に注目しています
今までは治療では、保存治療で効果がない人は手術療法しかありませんでした。
人工膝関節置換術では膝を切って関節を失う上に入院・術後にリハビリテーションが必要で患者様の苦労も多く聞かれました。
PRP-FD療法はまさに従来のヒアルロン酸注射が効かない人、手術をしたくない人、年齢や他の病気のために手術が出来ない人に向けた新しい治療法と言えます。
1 . MLB Advanced Media, L.P. “Angels satisfied with Ohtani’s medical report”
(URL:https://www.mlb.com/news/shohei-ohtani-had-preventative-prp-injection-c263381604)